ANA
SCRIPCARIU-OCHIAI
WORKS 2014





"きりとられた位置" /
″The place that was cut out″
Video Installation
素材:映像、ペット板、ミラーシート、木
サイズ可変
2014
Material : movie, pet board, mirror sheet, wood
Size variable
2014
目をつぶってみてください。
「自分の位置」は今どこにありますか。
人には、心が壊れてしまう程の過酷すぎる場面に直面すると、体から心を一時的に逃がす、かいりという現象が起る場合があるそうです。かいりにも、誰もが経験した事があるような身近なものから、病気のような重いものまで様々な段階があります。「自己の位置」とはどこにあるのでしょうか。
本作は、入り口であると同時に出口であるものというキーワードから、洋服を使用しました。2012年制作《風向きが変わった》の考えの元になった「洋服」を、身体に着用している状態のまま石膏のキューブに埋め込み、身体の入り口であり出口でもあるゲートとしての襟、袖、裾などだけを真っ白な面に線的な円として浮かび上がるようにしました。「精神と肉体の距離を遊ぶ場」としての機能を目指しています。





"IN and OUT"
Video Installation
素材:映像、ペット板、ミラーシート、木
サイズ可変
2014
Material : movie, pet board, mirror sheet, wood
Size variable
2014
山をかたどった3つの透明のオブジェ、その底面は鏡になっている。向かいの壁に投影された、山中の木々が夜空に輪郭が溶けていく様子を回転しながらとらえた映像と、その間に立つ鑑賞者を映し込む。
本作は、暗室の一部屋を、内と外を反転させた地球に見立て、リフレクションや透過性を利用し、内と外の関係を「複雑化」することで、境界を永遠に行き来する状態にしました。そうすることで、どちらが内でどちらが外か不明な状況、つまり「位置から解放される空間」をつくる事を試みました。